君だけのサンタクロース




「馬鹿サンタって・・・なんやねん」



家の前で叫んだのに、彼の声が聞こえたのはすぐ傍だった。

振り向くと彼が居て、その距離がもどかしい。

今だったら言えたのに、とか云ってた自分が馬鹿みたい。






「リ、キ・・・っ」




早く君に伝えたくて、早く君に触れたくて。

堪らずに走り出して彼に抱きついた。

リキは“うお!?”と言葉を漏らし、あたしと一緒にコンクリートの道路に落ちた。





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