君だけのサンタクロース
「…俺の好きな子?」
「エイジくんから、ずっと一途に想ってる子が居、るって」
リキはやっぱり呆れたように笑って、あたしの頭を撫でた。
「お前は昔から変わらへんな。その阿保なとことか」
もう阿保だって、なんだっていい。
この腕が遠く離れていかない事を、
ただ、ただ、思った。
「俺、11年前からずっと心春待っとった。」
その言葉にびっくりして、李樹を見上げれば、彼は真っ赤に顔を染めていて優しく笑って云った。