君だけのサンタクロース
X☆MAS EVE!
その日は朝から大忙しだった。
おばあちゃんと二人で部屋を
クリスマス模様に飾り付けをして、
少し遅くなってしまったけど
押し入れの中にしまいこんであった
クリスマスツリーを出した。
おばあちゃんは
「これ出すの10年ぶりや」
なんて嬉しそうな表情を見せた。
初めて作ったケーキは我ながら上出来。
甘い物が苦手な彼のために、
内緒で少しだけ砂糖の量を減らした。
おばあちゃんにプレゼントを
渡したら少し涙ぐんでた。
時刻は夕方。
もうすぐみんなが来る頃。
あたしはわくわくしながら
玄関の扉が騒がしく開くのを待った。
━━━━━━━━━X☆MAS EVE!