君だけのサンタクロース
勇気を振り絞って、瞑った目を大きく開き、壁を見た。
そこにはちゃんと靴下が二足あって、片方は金色の包装紙が飛び出ている。
見た瞬間心臓が飛び跳ねて喜んだ。
これはきっとおばあちゃんサンタさんからのプレゼントだ。
あたしは、いい子じゃなかった。
なのに、なのに。
壁から片方の靴下を取って、プレゼントを抜く。
そして赤と緑のリボンをほどいて包みを開けた。
「え!うそ、これって!」