君だけのサンタクロース



「・・・おなか、すいた。」


晩ご飯を食べてないことを思い出した。

こんな時間だからきっとおばあちゃんも寝てるはず。
台所から何か持ってこようと、部屋のドアを開けた。







びっくりした。









ドアを開けてすぐ目に飛び込んできたのは、部屋の前に置かれたお盆。
それに乗せられたお皿には、ラップがかけられたおにぎり二つ。

「ちゃんと食べなさい」と書かれたメモも一緒に。





「おばあちゃん…」





ベットの上でおにぎりを頬張る。


すごくしょっぱいおにぎり。


それが頬を伝うモノのせいだと、気付くのに時間はあまりかからなかった。


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