君だけのサンタクロース
「で、どうなん?初恋の子とは。」
俺のツレ、朝倉エイジ。背が180センチと高く、癒しスマイルを持つエイジは結構女にモテる。けど実はその笑顔の裏に隠された性格は結構な腹黒だ。
そんなエイジが家に来て、なんかと想ったら心春のことを色々探りに来たらしい。
そもそもこの街に女ってのは珍しくて、学校にもクラス中8/30くらいの確立で女がいるだけ。
「べつに、なんもないで」
俺がそう言うとエイジは“え!なんでなん!?”って表情を見せた。
心春と逢ったのはまだ2回。
ばあちゃんに頼み込んで迎えに行かせてもらったのと(ジャンケン3回勝負でも決まらへんかったから最後はアミダで勝ったん)、それと昨日の晩「心春が帰ってこぉへん!」ってばあちゃんが泣きそうな顔して俺に頼んだ。
東京に帰ったんかもしれへん、ってばあちゃんが言うから必死で探した。
まだおる、絶対帰ってへん・・・って。