君だけのサンタクロース
いきなり、おかんの声が聞こえた。
心春が来たって・・・は?
何でアイツが家に来るん?
「なんや、嫌いなんてゆって結構仲良うやっとるやん」
「ちゃうわ・・・」
エイジはいきなり立ちあがり「俺帰るわ」とドアへ歩き出す。
部屋のドアを開けるのと同時くらいに反対側からドアが開いた。
そこにはおかんに連れられた、心春の姿。
エイジと心春は互いに驚いた表情を見せる。
どうしてエイジがそんな驚いた顔するのか、理由は1つ。
やって、俺が話してた10年前の心春と今の心春はちゃうかったから。
「どーも、朝倉エイジっていいます。」
心春は小さな声で、「・・・こんにちわ」と呟くと下を向く。その後何か思い出したように、顔をあげエイジに向かって聞いた。