君だけのサンタクロース



…いつ東京に戻るんだろう。


もし、あたしが今東京へ帰ったら、おばあちゃんは独りになってしまう。

またこの大きな家でひとりぼっちになるんだ。


おばあちゃんは死ぬまでここに居ると言った。

おじいちゃんと過ごしたこの家で死ぬのが本望やねん、と。



あたしを東京で待っているのは、知らない人との結婚。


「自業自得…か。」


ココに残りたいなんて我儘、通るはずがない。

逃げれない、逃げる場所なんてない。


知らない人との間に、あたしの幸せなんて生まれるのかな。




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