地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
「あの―柚莉は?」
「あっそうだったわね。柚莉――!!杏ちゃん来たわよ―!!」
玄関から大声で呼ぶ。
「今行く――!!」
奥の方から声がしたと思ったら、柚莉がやって来た。
「ごめんね、待たせちゃって。」
そう言うと、サンダルを引っ掛けてあたしのところまでくる。
今日の柚莉は、ピンクの小花柄ワンピースに薄手のカーデを羽織っていた。
……可愛すぎる……。
あまりの可愛さに見とれていると…。