地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪

「ありがと。」

お礼を言って笑う。




その時、視線を感じてビクッとする。


体が飛び上がったあたしを見て


「杏樹?」

と、柚莉が聞いてきた。



パッと周りを見るけど、感じた視線はもうなかった。


「ううん、なんでもないよ。」



顔を柚莉に戻し、眼鏡をかける。




さっきのは気のせいかな?


そう思って特に気にしないことにした。
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