地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
しかし、教室の隅では、

柚莉と同じ班になるため

二つの席をめぐり、男子達がバトルを繰り広げていた。




バトルも終わったのか、二人の男子があたし達の所にまで来た。


もちろん、柚莉しか見てない……


「あのっ松沢さん!俺ら同じ班になったから…。」


「よろしく…。」


ハニカミながら言う二人。

あたしは一歩下がった所から三人を見る。



えっと…誰だっけ?この二人…。

確か…武田君と上田君だ。

6月になってもクラスメートですらうろ覚え…。



宿泊のしおりを見ていた柚莉は、顔を上げる。

ニッコリ笑うと


「こちらこそよろしく。」と言った。


男子2人は顔を真っ赤に染め、手で隠している。
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