地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
優しく微笑みながら言う。

その笑顔に見とれていると…


「あっ……!」


言った時にはもう遅くて。
あたしの眼鏡とヘアゴムが取られていた。


三つ編みにしていた髪を梳かれる。



陸が髪に触れる度に、心臓が暴れまくる。


「……っ……」


恥ずかしくて、俯いた。



だけど何を思ったのか、
次の瞬間、あたしは陸の膝の上に乗せられていた。



「…ちょっ!!何する…。」


声を上げようとしたけど、陸があたしの首筋に顔を埋めたから 言えなかった。


ギューっと体を抱きしめられる。



それだけであたしの脳内はパニック状態。


なんとか陸の腕の中から出ようとするけど、余計に抱きしめられる。



ど…どうしよう…!?
なんで陸はあたしを抱きしめてるの!?
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