地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
「り、陸…?離して…?」
小声で頼んでみる。
「ヤダ…。まだダメ。」
耳元で甘えるような声で囁かれ、体でピクッと反応した。
そんな声で言われたら…拒否できないじゃん…。
暫くすると、陸が顔を上げる。
「…っ……!」
熱っぽい目で見つめられてあたしは固まってしまう。
その目は、とろけるように甘い錯覚にさせた。
だから、陸の顔が近づいてきてもあたしは避けれなかった。
「…んっ…。」
甘く熱を持った唇があたしに重なる。
最初は、触れるだけのキスだったのに、次第に深くなってく。
息が続かなくて少し開けた唇に素早く舌が入って来る。
熱い舌が、あたしを絡めて離さない。