地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
陸の温かい腕の中で受けるキスは、
心地よかった。
なんだか体全体が溶けてしまいそう……。
彼氏でもない人とキスして、離れなきゃって思うのに、
まだこのキスが欲しくて止めないでって思う。
ふと陸が唇を離す。
酸素が足りなくて、荒い呼吸を繰り返す。
その時
「ひゃあ…!」
陸が浴衣越しにあたしの胸元に触れた。
「ちょっ…まっ…陸っ。」
さすがにこれ以上はダメ…!
陸の手を掴もうとした。
けど、逆に陸に掴まれて動けなくされた。
「浴衣ってエロいよな?かなりそそられる。」
甘くて意地悪な笑みをあたしに向ける。