地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
二人をジーっと見ていたら、お父さんが焦った感じで話し掛ける。
「杏樹、男にバレたって…何もされなかったか?」
「へ?何もされてないよ?ってか…あたしみたいなのに何かする男の子なんていないよっ」
あたしはお父さんに向かって言う。
「「「……………。」」」
あれ…?みんな黙っちゃった。
「お父さん、どうかしたの?」
不思議で聞く。
「いや…なんでもない。」
「あっ!バレた人にはちゃんと口止めしといたから大丈夫だよ。」
「そうか…ならいいんだ。」
「ほら!ご飯冷めちゃうわよ」
お母さんの一言でまた食べはじめる。
三人の態度が気になったけど、それからは何もなかった。
―――――――
夕食後 あたしは自分の部屋に行った。
その頃 リビングでは
両親と祖父が話していた。