地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
『ホント?ならいいんだ。』


納得した藍鬼にホッと息を着くあたしを見て、陸は“残念”とでも言うような表情を見せる。



ムキ−ー!!

藍鬼に変なこと吹き込んだら許さないしっ!!



キッと睨みつけていると
藍鬼が思い出したように口を開く。


『あのね、陸くんっ!

杏ちゃんと僕、肝試しが終わったら、一緒に露天風呂入るんだ♪』


「……………。」


無言のまま固まる陸。



「…だからなんで藍鬼だけ無条件に杏に触れんだよ…。」



何かブツブツ言ってたけど、良く聞こえずあたしには、わからなかった。






「1−Dスタートするぞー!」


遠くで呼び掛ける声がした。



「あっあたしも準備しなきゃ…。」
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