地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
ガラッ………!


生物準備室の扉を開ける


そこは…火の海だった。


カーテン、棚、机や椅子…全てに火が移り、燃えている。


「あっつ……」


灼熱の風があたしの体に巻き付く。


片目で室内を見渡した。


だけど、妖怪一匹いない………



「なんで…?妖気はあるのに…」



いや…妖気?なんか違う…?


例えるなら……神様みたいかも…



部屋の中は、どす黒いもので充満していた。



「とりあえず火を……」


これ以上部屋を燃やしたくない。


呪文を唱え、雨を降らせる。


大量の水が天井から降り注ぐが、火は一向に消えない。




「どうして………っ!そうか!」



この火は、妖火だっ!!
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