地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
生物準備室を回りながら陸に話した。



言い終わると、あたしは立ち止まり陸を見て微笑む。


陸は、あたしの昔話に、ポカーンと口を開けて聞いていた。


「陸?大丈夫?」


あまりにポカーンとしてるから声をかける。


「えっ…あぁ…大丈夫。お前…すごいな。」


「えっ?」

「だってさ…そんな小さい頃から家のために遊ばずにやってきたんだろ?」


「うん、まぁ…」

「捻くれ者ったって親には文句一つ言ってなかったんだろ?」


「かな…?」


「お前すごいよ。」


ニッコリ笑って言う。



いつものニヤリや意地悪な笑みじゃなくて、自然な笑顔。



思わず見とれてしまった。

「//////」


顔が熱くなったのを感じて、パッと逸らす。
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