地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪

「はぃ!?今、暇じゃないって言ったじゃん!」


「ひ・ま・だよね?」



ずいっと顔を近付けられる。


「暇じゃ…


「そっかぁ―暇なんだね。じゃあ行こうか。」


ぐいっと手首を引かれ、廊下を歩く。


「こらっ陸っ!!

あたしは暇なんかじゃない!!」


手首を離してもらおうと、引っ張るけどびくともしない。


うぅ―――

なぜじゃ―――!!!


文句を言ってると

陸がピタリと止まった。


???


「…そんなに俺についてくるの嫌?」


陸の問いにコクコクと頷く。


あんたにされた数々のセクハラ忘れてないもんっ!!!



そんなあたしを見て、ニヤリと笑った。


「俺に逆らっていいの?」
< 261 / 628 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop