地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
あと数センチってとこで、突然声がした。
拳を下ろし、後ろを振り返る矢田。
「っっ・・・!!」
あたしも目を開けて、この状況の中に入ってきた人物を見た。
「あっ・・・」
思わず、そんな声が漏れた。
だってそこには・・・
「りっ陸っ!?」
心底驚いたという声をあける矢田。
「うそっ!?陸様っ!?」
「滝本君っ」
女子達から 次々に声があがった。
ここに現れたのは、”王子様・陸”だった。
「女の子達で、なにしてるの?」
ニコニコ笑顔だが、目が笑ってない・・・
「いや・・別に・・・」
あわて出す矢田と、女子達。
「どーしよ・・陸にみられたっ!!」