地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
「っっっっいやあーーーー!!」
ギューッと陸の首に抱きつく。
「いやあーーーとってえーーー」
「おい、落ちつけって。」
「やだやだっ!早く取ってよー!!」
抱きついたまま叫ぶ。
半分泣きべそかいてるけど、蛙を取ってもらうことが先!!
「もういねーぞ。」
陸の声を聞いても離れないあたし・・。
「いやっ・・怖いっ・・ヒクッ・・。」
泣きながら更に抱きつく。
観念したのか、またあたしを陸が抱きしめる。
「全く、困ったお姫様だな。」
クスリと笑うけど、ヒクヒク泣くあたしには聞こえていなかった。