地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
「そーだよ。杏樹は滝本君に恋してるの。
だから、他の女の子といるところを見て、イライラしたり
2人になるとドキドキしたりするの。」
「・・・・あたしが 恋?」
でも・・・考えてみれば合ってるのかな?
この気持ちが恋・・?
あたし、陸が好きなのかな・・・?
「好きだから、キスされてもイヤじゃなかったでしょ?」
コクリと頷いた。
「ほらっ決まりだよ♪」
ニッコリと笑う。
「それに・・滝本君だって杏樹のこと好きだよっ!」
「それは・・ないと思う・・・。」
「なんで?」
「・・・だって、王子なんだよ?陸は。
こんな地味で可愛くもない子を好きになるわけないもん・・・」
考えただけで、泣きたくなってきた。
「・・・ふうーーこの鈍感女が。」
鈍感?あたしが?
目をパチパチとさせる。