地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪


「そうか・・・俺はもっと出来る奴だと思うんだが・・・・。」



「すいません・・・・」



宮下先生にだって家のことは、言えない。


ごめんね?先生・・・。






会話を終わらせて、職員室を出た。



ふー・・・あたしだって自分を偽るのはきついときもあるんだよ。


テストや授業でも出来ることも出来ないと答えて・・・


好きな体育も出来ない子を演じて・・・・毎日、偽りの塊。



陸といるときは本当の自分でいられるんだよね・・・・不思議と。




あたしの偽りの生活はいつまで続くんだろう?






トボトボと教室へ帰る。



「暗い顔してんな?」




背後から呼び止められ、足を止めた。





振り返ると、廊下に立っている陸がいた。
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