地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
「で?何かあったの?
杏樹が泣くなんて珍しい。」
あたしって、泣かないキャラなの??
「い、いや・・・なんにも・・・・ない」
「その間はなに?
滝本君と何かあった?」
!!!鋭いですよ柚莉さんっ
動揺して体が反応する。
柚莉はそれを見逃さなかった。
「滝本君なのね?・・・・無理には聞かないけど。」
あたしは黙ってしまう
「あのね・・・」
充分な間があったあと、ポツリポツリと話し出す。
全てを話し終えると、俯いた。
「ふ~~ん・・・ねぇ、杏樹?」
優しい声であたしに話しかける。
「なに・・・?」
「滝本君さ、・・・・・殺してきて良い?」
優しい口調のまま、すごいことを言った。