地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
ピタっ―…



歩くのをやめ止まった。




降ろしてくれるんだ!

あたしは早く降りようとまた暴れる。



すると


「…黙れ、じっとしてろ」



低い声で言われて体が固まった。



あたしが暴れるのをやめたと思うと

また歩き出す。




なんで…?



それしか浮かばない…







頭の中が疑問だらけになっていると、ある場所についた。




つーんと、消毒液のニオイがする。




保健室だ……





あたしをソファーに降ろし、陸は救急箱の中をあさる。





脱脂綿とピンセット、消毒液にガーゼ、包帯を持ってきて隣に座る。




「見せろ」


怒った感じで言われる。



「えっ?あたしどこも怪我なんて…」
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