地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
ゆっくりとソファーに押し倒された。
陸は、あたしの両腕を自分の首に回させる。
顔の横に肘を陸がついた。
頭を撫でられながら、甘いキスを受ける。
そこであたしの意識は、途切れた。
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スー…スー…スー……
………………。
静かになったので顔を見ると…
気持ちよさそうに穏やかな顔をして眠っていた―……
…………………。
寝てます……。
マジですか…?
多分…泣き疲れたんだな…。
「どんだけガキなんだよ…」
頬に残る涙を舌で舐め取る。
「…ん…ゆ……り……」
……………。
お前の頭ん中……親友のことだけですか。
これじゃ…パーティーん時と同じだ……
「起きたら覚悟してろよ…」
スヤスヤと眠る杏に呟いた。