地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
「…またメガネ外しやがって」
枕元に置いてあるメガネを見ながら呟く。
近くに寄ると
緩めた制服の衿から、着けるように言ったネックレスがのぞく。
「ちゃんと着けてんじゃねぇか。」
思わず笑みがこぼれた。
だが―……
「―…緩め過ぎて胸元見えてんぞ。」
良く見ると第三ボタンまで開いていた。
「全く…この無防備が…」
手を伸ばし、杏樹の頬に触れる。
柔らかくて吸い付くような感触だった。
眠っている杏樹の頬にキスを落とす。
「…この前の仕返し……文句言うんじゃねぇぞ?」
そう呟くとまたキスを落とし、保健室を出て行った。