地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
頭を撫でられてるような感じがして、目を開ける。
「…ここ……」
「保健室だ」
代わりに答えた声の主を見る。
「…っ!!?…………つぅ……」
慌てて飛び起きる
が……
グラリと世界が揺れて頭が回らなくなった。
「バカッ!寝てろっ」
陸に肩を押さえられた。
「…授業に戻る」
手を退かし、起き上がる。
「フラついてるくせに起きんじゃねぇよ」
「フラついてない」
ベッドに手を着く。
クラッと目眩がした。
ガタン………
陸が立ち上がったと思ったら……
陸の腕の中にいた。
「杏、寝てないんだろ」
「ちゃんと寝てる」
「…目の下、クマあんのに?」
「……………。」
「また…松沢か?」
「!!!」
体が反応した。