地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
慌てて階段を降りる。
あたしの考えが正しければ
柚莉は、この学園内にいる。
さっきの“声”と直感があたしを動かす。
体もボロボロだ
気を抜いたら、今すぐにでも崩れ落ちそう
だけど、柚莉が呼んでる
『助けてっ!』
あたしの名前を呼びながら待ってるんだ
《杏樹ちゃんって凄いんだね!》
《努力しているのは、私が1番知ってるよ?
だから自分に自信持って!》
《杏樹は、私の唯一無二の親友だからね♪》
小さい時からいつも自信が、持てないあたしの手を引っ張ってくれた。
だから
くじけずに今までやって来れた。
柚莉があたしを導く光だったから
あたしは
その大切な光を必ず護る。