地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
……バンッ!!!!!!
体育館の入口を勢いよく開けた。
『………やっと
全員揃った。』
ステージで宮下が笑う。
しかし、その笑顔は“ニッコリ”ではなく“ニヤリ”だった。
……やっぱりここにいる。
あたしの中の何かが“ここだ”と訴えてくる。
『神崎さん…?
君が学園生徒の最後だよ。
早く入って?』
ステージから宮下が話し掛けて来た。
体育館を見渡す。
クラスごとに整列していた。
生徒達の視線を感じる。
《もっと早く来いよなっ!》
《アンタのせいで遅くなったでしょ!!》
あちこちから痛い程に突き刺さってくる。