地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪



「お前みたいなのは、死んだ方が良いんだよっ!!」






………ブチッ!!!!!!!!!



あたしの中の堪忍袋の緒が切れた。





「……黙ってて下さいっっ


死にたくないでしょっ!!??」




体育館中に響く程の大音量で叫んだ。






シーン………と静かになる周り…





『おぉ……怖い怖い♪』



楽しそうにあたしを見る。


「…柚莉を出しなさいよ!!!」



奴を睨みながら、言った。




『わかったよ………おいっ………ここへ』




ステージの脇の誰かに指示を出す。






背の高い黒服の男に連れて来られたのは




探していた柚莉だった。





「…柚莉っ!!」



名前を叫ぶ。



「杏……樹……?」



虚ろな目であたしを見た。
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