地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
「いやっ…別に…。」


さっと陸から顔を背ける。


だけど、これがいけなかったのか…



「別にじゃねぇだろ。言え。」



えぇ―言うの?
本人に向かって?



…い、言えないっ…
ちょっと見とれてたなんて…。



ごちゃごちゃと考えてたら
陸が聞いてきた。



「何?俺に見とれてた?」

「へっ?そ、そそんなことはないっ!」



慌てて言い返す

だけど、これじゃ認めたも同然…。



「ふーん。見とれてたんだ。」



ニコリと笑う陸。



うぅ――見破られた気がして何も言えない…
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