地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪
頭を抱え込む人
友達に抱き着く人
泣き叫ぶ人
固まって動けない人
全校生徒に緊張が走った。
「――――――禁っ!」
霊力がほとばしり、不視可の壁を高く築いた。
向かってきた破片が壁に衝突し、そのまま粉砕されていく。
サラサラと、砂状になって床に落ちていった。
「ハァハァ……!」
全ての破片が粉砕されたのを確認して、術を解く。
生徒達の前に膝をついた。
下を向き、荒い呼吸を整える。
「……っっ……ハァ…ハァ…」
肩が異常な程に上下する。
呪詛が体を蝕んでいくのが、自分でもわかった。
あたしの体も、霊力も限界が近い……