地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪


「…陸ってさぁ………


初めて会った時から、俺様で強引だったよね?」



「…は………?」



いきなり話し出したあたしを怪訝(けげん)そうに見る。



「…正直、すっごく迷惑したんだよ?わかってる??

急に呼び出すし、

従わなかったらバラすって脅すし……


言うこと聞いたら、掃除手伝えだの、パーティーに連れてくだの………


強引にも程がある。」



「……………。」



「隙あれば、セクハラするしね…?



本当に、どれだけ大声で、

“この人は、王子様ではなく…ただの変態です!”


って言いたかったか……!



あ。今、言っちゃった(笑)」



ペロっと舌を出した。



「………………おい。」


案の定…不機嫌になる陸。



そんな彼を見て、クスッと笑った。
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