先生とあそぼ
なんなんだ、このおっさんは!!

なんでこう、上から目線なんだよ!?

訳のわからない尋問に口を閉ざしていると……。


「僕と一緒でした」

「え!?」


驚いたのは、園長先生でもおっさんでもなくこのおれ自身。

なんで? なんで自分からそんなこと言っちゃうの!?

凛はおっさんの方をまっすぐに見つめながら、何かを決意したような表情でそう呟いていた。


凛の言葉に、園長先生とおっさんが顔を見合わせる。

その2人の表情は、驚きではなく妙に納得したような、困っているようなそんな顔だった。


「ちょっと、凛!?
そんなこと言ったら、おれたちのこと……!!」


おれは、2人に聞こえないように凛にそっと耳打ちをすると凛の口からおれが最も恐れていた答えが返ってきた。

「……もうバレているんですよ」

「え……!?」

バレて……、って?

え?な、んで……?


「さすが、綾瀬先生ですね。察しがついていましたか」

「え……?え!?」


どうやら状況を把握し切れていないのは、おれ一人のようで、他の3人は非常に険しい顔をしている。

「ちょ、どういうことだよ!?」


おれは、二人の存在をまるっきり無視して、凛につかみかかった。


だって、バレてるって……!

どうすんだよ!?




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