BLACK DIAMOND

「今日も来ないかなぁ、あの人」

「誰がですか?」

「決まってるじゃない……目の保養!」


昼の休憩に入ったのは良いけれど、どうやら朝の内容が続行されているらしい。


「でも、私が当たったら変わるから」

「……え?」


思わず、食べていたおにぎりを口に加えたまま間の抜けた返事をしてしまった。


「東さんみたいに、英語なんて喋れないもの。」

「私なんてたかが知れてますよ」

「でも反射的に受け答えしてたように見えたけど?」


廣岡さんはそう言って、彼女のお弁当箱の中にあるオムライスを突いた。
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