イジワル少年はあたしの彼氏
グラウンドに着いた時、
あたしは言葉を失ってしまった。
目の前には、川村先輩と女の先輩。
あたしよりも、ずっときれいなその女の先輩は、きっと、川村先輩の彼女。
覚悟はしていたけれど、
やっぱり、あたしには川村先輩の彼女の存在は大きすぎる。
どうしよう……。
あたし、また泣いちゃうよ。
コツンッ!
その瞬間、あたしのおでこに何か冷たいものがあたった。
あたしの目の前ではにかむのは、
アイツだった。