イジワル少年はあたしの彼氏
倒れそうになったあたしを
受けとめてくれたのは、
アイツだった。
そして、あたしはいまアイツの腕の中にすっぽりと収まっている。
ちょっ、ちょっと!
みんな見てるよ〜〜!
今、あたしものすごく顔真っ赤だと思う。
必死にアイツの胸を叩く。
でもちっとも動かない。
小さい体をして、以外と力あるんだ………。
って、のんきなこと言ってる場合じゃない!
「はっ、はなしてっ!」
「やだ」
アイツは悪戯っぽくはにかむ。
………近くで見て初めて気付いた。
アイツ、こんなかっこよかったけ。
小さい顔に、くりくりした瞳。
鼻はスッと鼻筋が通っていて、唇は薄くもなく厚くもなく、ととのっている。
肌は、ニキビなんてひとつもない。
一気に顔が赤くなり、まともにアイツの顔が見れない。