今でもあなたを愛してる。
何にしよっか決められなくて、私はしばらくの間メニュー表を眺めていた。
多分、その間に3回は店員さんが来たと思う。


「彩奈ぁ~?」

『んー』

「何と何で迷ってるの?」
4回目の店員さんが来たとき、とうとう隼人は口を出した。


『あのね、カルボナーラにしようか、それともペペロンチーノにしよっか……』

「じゃあ俺、ペペロンチーノにするわ。
彩奈はカルボナーラにして、一緒に食おう?」


『うんっ、ありがとう』

こうして無事にメニューは決まった。
こんなさり気ない優しさが私は大好きだった。
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