一夜の物語
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「楽しかった?」

なによ。
そのすっきりした顔!
「死ぬかと思った!」

木の上を物凄いはやさで移動した後、私はやっとおろされた。

ひどく長い道のりだったぁ……。

本当、自分を誉めてあげたい。


「もう、あんたは一体何がしたかったの?」

夜鬼を睨む。

夜鬼はというといつの間にかその場で座っていた。


「まぁまぁ、座んなよ。」


す・わ・れ・る・かぁぁっ。


私たちのいる場所はかなり大きな大木の枝の上。


太くて頑丈そうだけど、へたに座ろうと動いてバランスを崩したら間違いなく落ちる。
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