一夜の物語
「っおい?」

震えている私の体を見て、夜鬼は心配そうに顔をのぞきこんできた。

「大丈夫なのか?」
私は首を横にふった。

「ごっごめん。ちっちょっと思いだしただけ……。気にしないで。」

馬鹿だ私。

本当、怖がりなんだもん。

いつになったら……。

「葉月……。」

夜鬼の声とともに私は温かいものに包まれた。

気づくと私は夜鬼の腕の中に……。

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