一夜の物語

ずっと、永久に。

「葉月、そこに座ってな。」

あれから私達は夜鬼の家に向かった。

もちろん、あの最悪な移動方法で……。
夜鬼の家はなんというか……ひどく質素だ。

茅葺き屋根の家で、中も最低限のものしかおいてない。

いや、最低限のものもおいてないんじゃない?

て、思えるほど家具が少なかった。

私は部屋の中央にある、座布団の上に座らせられた。

「なんかいるか?」
「へ?いらない。」

夜鬼は笑った。

「なんか珍しいのあったか?」

「ううん。無さすぎる。」
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