一夜の物語
「だって……。」

「だって?」


「だって……。ゴニョゴニョ……。」


「え?聞こえないんですが。」


何でそんなにすぐ興味を持つのよっ。

なんだっていいでしょう?

夜鬼が諦めてくれるのを待った。

しかし、悲しくも夜鬼はどんどんと迫ってくる。

仕方ない。

「おっ……男の人の家なんて……初めてだからっ。緊張してんのっ。」


「照れてるの?」


そうだよ。
悪い?


私はプイッとそっぽをむいた。
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