一夜の物語
夜鬼が出ていったあと、私は一人になった。


何もないくせにただ広い部屋に、私は一人ぼっち。

けど寂しくなかった。

でも暇だなぁ。


なんにもないのに、私にどう待てと?


よく、夜鬼はここに一人でいれたな。

百年……だっけ?

夜鬼は何をしていたんだろう?


腰をあげ、縁側にたった。


ここからでも、黄色の月が見えた。
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