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はじまり

　　2006年　11月
　　あたしは篠山琉奈。
　　今、高校一年生。
　　ごく普通の女子高生です。
　　やっと高校にもなれて、
　　友達もできた。
　
　　『おい、琉奈ー。早く行くぞー！』
　　　亮が言った。
　　亮は、小学生の時に近所に引っ越してきて、
　　高校も同じになった。
　　
　　ｲｹﾒﾝらしいけど、あたしはそんな風に思えないんだよね。
　　だけど一人で通うのも寂しいから、亮と学校に行ってます。
　　あたし、案外亮のこと必要としてるのかな?
　　最近そんな事思うようにもなってきた。
　　
　　『ちょっと待ってよー。まだ時間あるじゃん！』
　　『ﾀﾞﾒ、今日俺朝練あるから。』
　　　朝練あるなら、一人で早く行けばいいのに。
　　『なんであたしも朝早く行かなきゃいけないの？
　　　あー、寒いなぁ。。。』

　　ﾎﾝﾄにその日は寒くて、まだ11月なのに雪が降っていたっけ。