白衣の悪魔に首ったけ
『卒業式のその日まで…俺に“恋”してろ。』



『俺だけを見てろ。』



『そしたら俺の気持ち、お前に教えてやるよ。』



先生のあの言葉…



あたし…



スゴく嬉しかったんだよ…



先生もあたしと同じ気持ちなのかな…?



あたしの恋…



叶わないと思ってた恋…



叶うのかな…?



って、期待しちゃったんだよ…



でも…



よくよく考えてみたら、



先生はハッキリあたしのコト“好き”って言ったわけでも…



“待ってろ”って言ったわけでもなくて…



ただ、



“恋してろ”って言っただけで…



“俺の気持ち、教えてやるよ”って言っただけで…



あたしが勝手に良い風に解釈しちゃって、



勝手に喜んでただけで…



先生の本当の気持ちなんて分かんないんだよ…ね…



先生はあたしの気持ちを知ってるけど…



あたしは先生の気持ち…



知らない…



卒業式のその日まで先生の本当の気持ちを知る術はないんだよ…ね…



………



勝手に浮かれちゃって…


あたし…



ほんと…



バカみたい…

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