白衣の悪魔に首ったけ
「由奈…あたし…」



「うん。」



ニッコリ笑顔の由奈を見つめながら、ふぅ~っと、ひとつ息を吐いたあたしはパッと空を仰いだ。



目の前には青い空を埋め尽くすように浮かぶイワシ雲と2匹の赤トンボ。



もう秋…



秋なんだよ…ね。



ついこないだまで夏で、プール行ったり海行ったりしてたのに…



時間なんて…



あっという間に過ぎちゃうんだよ…ね…。



先生とこの学校で過ごせるのもあと半年。



その半年の間に…



一体、何日先生に会えるんだろ…?



一体、どれだけの言葉を交わすことが出来るんだろ…?



一体、どれだけの時間を一緒に…



一緒に過ごすことが出来るんだろ…?



………



こうして、改めて考えてみると、



わかんないことでウジウジしてる時間なんて…



今のあたしには残ってないんだよ…ね。

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