白衣の悪魔に首ったけ
なに?



なんなの…?



今の由奈の顔…



一体…



なに?



一瞬しか見えなかったから見間違いだったかもしんないんだけど…



なんか…



企んでたような…



ってか、“さっきみたい座ってて”…だっけ?



言うこと聞かなきゃ後が怖いし…



とりあえず座ってよ…



………



……







そして待つこと数分後…



「「キャー!!」」



ん?



「先生っ!!何しに来たの~?」



んん?



「私…膝、擦りむいちゃった…」



なんか…



ウルサ…い…?



気になるけど…



いや、今は由奈との約束が最優先。



とりあえずこのままでいなきゃ…



なにやらガヤガヤ騒がしくなったテニスコートを見ることなく、



抱えた膝の間に顔を埋めたまま、ひとりウンウン頷いた…



瞬間、



「オイっ!!」



「へっ?」



突然の声に、あたしはパッと顔を上げた。

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