蝶彼
第一章

プロローグ


「声抑えて」

そんな大きな細い手で触れられたら抑えることなんて出来ない。

「ねぇ今の絶対隣に聞こえてたよな?」

嬉しそうに悪魔のような笑みで見られたら答えることなんか出来ない。


「何?俺に好きって言ってほしいわけ?」


たまに見せる可愛いくしゃっとした笑顔
たまに見せる冷たい態度




何もかもが私を犯す


ダメと分かっていても

甘い甘い蜜に


私は罠と知らずにどんどん堕ちていく
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