蝶彼
冷凍グラタンを電子レンジで
温めてソファの上で体育座りを
しながら食べていた。
時計を確認する。
8時丁度。
「今日は何時に帰ってくるのかな?」
テレビの光だけが私の顔を照らす。
いつの間にか眠ってしまっていた。
目を覚ますともう10時を回っていた。
「やばい」
食器を急いで洗って
私はお風呂に入った。
湯船にゆっくり入る。
ぐーっと手を伸ばす。
「疲れたーッ」
天井を見る。
『超イケメンだって』
嬉しそうに笑った顔
何でだろ?忘れられない。
パチンッと自分の頬を叩いた。
「何考えてんのよ,私」
あの人は私の唇を奪った人!!
最低な奴
そうよ,最低な奴。
彼女いるくせに浮気して。
もう知らないッ
ぶくぶくと私はお風呂の中に
沈んだ。
お風呂から上がったって
ソファでゆっくりしてるころには
もう日付が変っていた。
「遅いなぁ,隆也」
今日はまみが来てはしゃいだこともあって
眠気がすぐに襲ってきた。
髪をドライアーで乾かしてすぐに
ベッドへ入り夢の中へと入っていった。